QAテスターにとって大切なスキル

初めまして、JCB デジタルソリューション開発部の佐藤です。今回はQAの仕事について書いていきます。
QAはQuality Assuranceの略で品質保証という意味です。

はじめに

私はこれまで多くの現場でQA業務を経験してきました。据え置き形ゲーム機用のゲームソフト、GPSナビゲーションアプリ、スマートフォンのアプリなどです。これまでの経験をもとに、今回はどのQA現場でも共通する”QAテスターにとって大切なスキル”について書いていきたいと思います。

近年ではQAテスターのほかにもQAディレクターやQAマネージャーなど”QA”がつく職種が多く見られるようになりました。会社によって呼称や職務範囲が異なることもあります。 この記事ではQAテスターはソフトウェアのテストを実行する人、QAエンジニアはソフトウェアのテストを含む品質管理活動を包括的に行う人と捉えていただければと思います。

1.注意力|attention

ソフトウェアをテストしてバグを発見することは、QAテスターにとって最も重要な仕事の一つです。そのためには不具合を見逃さない繊細な注意力が必要です。自動テストツールなどのツールが不具合の存在を教えてくれることもありますが、自動化が難しい部分は目視でテストをする必要があります。また、仕様書を読んで正しい仕様を理解するためにも細かい点に気が付く目が必要と言えます。

2.根気|patience

ソフトウェアのテストを行うためには根気が必要です。なぜならテストの実行は地道な作業の連続になるからです。ゲームのようなテスト対象であれば楽しみながらテストができそうと思われるかもしれませんが、膨大な数のアイテムをひたすらチェックする役割になるかもしれません。地道な作業でも飽きずに粘り強く続けられる人が向いていると言えます。

3.伝達力|communication

これは特に重要です。発見したバグを報告したり仕様を確認したりするためには起こった事象や聞きたいことを正しく伝えることが必要です。正しく内容が伝わらないと余計なやりとりが増えたり、それによってお互いにストレスが増えたりして仕事がスムーズに進まなくなってしまいます。開発者とQAテスター間のやりとりはバグトラッキングツールなどを使って文字で行うことが多いため、文章で正確に伝える力が特に必要と言えます。

4.ユーザー目線|user's perspective

QAテスターはエンドユーザーに近い目線を持つため、テスト実行と結果の報告のみならず、操作のしやすさや分かりやすさなどユーザビリティについて意見を伝えることもあります。例えば「アプリのボタン配置はこの位置のほうが操作しやすい」とか「ボタンを押した時にもっと"押した感"がほしい」というような意見です。ユーザー目線を持つ人はユーザビリティの改善、ひいてはUX向上にも貢献できるでしょう。

まとめ

ここまで4つのスキルについて書いてきましたが、これら4つのスキルを支え、さらに向上させていくために一番重要な要素は「ユーザーに良いものを届けたい!」という気持ちだと考えています。そのような気持ちが土台にあるからこそ、神経を使う細かい作業を根気よく続けられたり、苦労しながらも開発者とうまく連携して仕事ができたりするのではないかと思います。大変そうな仕事だなあと感じた方もいるかと思いますが、モノづくりにおける最後の仕上げに関与できたりUX向上に寄与できるところがやりがいを感じられるポイントかもしれません。

終わりに

今回はQAテスターにとって大切なことを取り上げました。他にもQAエンジニアとして大切なことや、シフトレフトテスティングなどテストの考え方や技法の話もあります。そちらの話も今後は記載していきたいと思います。
現在のQAチーム(QSAT)の取り組みはオクトノットさんの記事でご紹介いただいていますので、ぜひご参照ください。(JCB Tech Blogとは別のサイトに移動します)
(参考)NTT DATA オクトノット『ビジネスアジリティと金融クオリティの両立に向けた挑戦』

最後に、JCBでは我々と一緒に働きたいという人材を募集しています。詳しい募集要項等については採用ページをご覧下さい。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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