アジャイル開発におけるトレーサビリティ確保の基本について

本稿はJCB Advent Calendar 2024の12月11日の記事です。

初めまして、JCBデジタルソリューション開発部 Accelチームの山田です。
今回は、アジャイル開発におけるトレーサビリティ確保の基本について記事にしてみたいと思います。
アジャイル開発に初めて挑戦する方にとって参考になれば幸いです。

トレーサビリティとは

トレーサビリティとは「trace」と「ability」を組み合わせた造語で、
ISTQB(国際ソフトウェアテスト資格認定委員会) では「関連する作業成果物、または作業成果物内のアイテムを明示的に関連付ける能力」と定義されています。

アジャイル開発について

また、アジャイル開発の大きな特徴として、

  • 短期間の開発工程を繰り返すことで仕様変更に柔軟に対応

  • リリースまでの時間が短い

ことが挙げられ、さらに開発チームごとにスプリント期間が異なる場合は特に全体のマネジメントが複雑となります。
これらの特徴を踏まえ、アジャイル開発でシステムの品質を保つためにはトレーサビリティの確保が特に重要なポイントとなります。

トレーサビリティを確保する理由

システムの品質を担保するために重要となるトレーサビリティですが、確保しておくべき理由は大きく3つあります。

  1. 仕様検討や設計の抜け漏れ防止

  2. 欠陥を検出時の対応工数削減(影響範囲の迅速な把握)

  3. テストの網羅性確保

要件と各種成果物をインタラクティブに紐づけておくことで、品質管理が出来るだけでなくプロジェクト全体の透明性を高めることができます。

具体的な方法について

シンプルかつ分かりやすい成果物作成を意識することは前提として、 アジャイル開発では特にJiraやDevOps関連ツールを活用し、要件定義からリリースまで統合的に管理することで仕様変更によるリスクを最小限に抑えることが可能です。

トレーサビリティ管理ツール等を使用して自動化することで手動での更新ミス・漏れを防ぐことができるため、システムの規模に合わせて管理ツールの導入も検討すると良いかもしれません。

最後に

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